- 試算表の種類がいっぱいあって覚えきれない。
- 試算表の問題の解き方を分かりやすく教えて。
そんな悩みを解決していきます。
- 合計試算表・残高試算表・合計試算表の違いが分かる
- それぞれのメリットデメリットが分かる
- 決算の問題の解き方が分かる
試算表はなぜつくるのか?
結論から言いますと、これまでの転記が正しく行われていていたか確認するためです。
期中に取引が行われる度に仕訳を行い、それをT字勘定に転記していったと思います。
それを決算の時に、正しく行われていたか確認するとともに表にまとめていくのです。
試算表の種類
試算表の種類は3つに分けられます。
- 合計試算表→転記した借方の合計と貸方の合計を記載した表
- 残高試算表→合計試算表の借方と貸方の数値を足し引きした残高が記載された表
- 合計残高試算表→合計試算表と残高試算表を合わせた表
▼合計試算表

借方合計と貸方合計の確認でき、転記ミスや転記漏れを発見するのに適していますが、合計の全てが記載されているため残高をすぐに確認することはできません。
▼残高試算表

合計試算表では転記ミスや転記漏れを発見しやすくなりますが、残高試算表では転記ミスや転記漏れがあっても分かりづらいというデメリットもあります。
▼合計残高試算表

合計試算表と残高試算表が一緒になっていることで、それぞれのデメリットを補完している試算表です。
デメリットは作成するのに手間がかかることです。
試算表の問題は仕訳が重要
簿記の試験には第三問目に試算表の問題が出てきます。
試算表の問題は、基本の仕訳を確実に解いていき、冷静に表を埋めていけば解けます。
表への埋め方が分からない方のために分かりやすい例題を作りました。
3月25日の試算表に、3月26日~3月31日までの取引に基ずいて、3月31日の試算表を完成させなさい。


- H株式会社に対する買掛金¥500を小切手を振り出して支払った。
- Y株式会社に対する売掛金¥2,000を現金で回収した。
- H株式会社から¥2500借り入れた。利息は計上しなくてよい。
- Y株式会社に¥4,000掛けで売り上げた。
- 現金¥2,000を当座預金に預け入れた。
仕訳
① | 買掛金 | 500 | 当座預金 | 500 |
② | 現金 | 2,000 | 売掛金 | 2,000 |
③ | 現金 | 2,500 | 借入金 | 2,500 |
④ | 売掛金 | 4,000 | 売上 | 4,000 |
⑤ | 当座預金 | 2,000 | 現金 | 2,000 |
合計試算表はどうなるか?

5月25日の試算表に、それ以降の取引の仕訳を足していきます。
例えば現金なら、①~⑤までの取引で¥4,500増えています。
25日時点では借方に¥3,000存在するので、+4,500をして7,500が答えになります。
25日の試算表の現金貸方には¥500あり、①~⑤の取引により¥2,000貸方計上されています。
500に+2,000して貸方2,500とします。
このような流れで合計試算表は埋めていくことができます。
そして借方貸方の合計は必ず一致します。
残高試算表はどうなるのか?

残高試算表は合計試算表と違って、借方貸方を合わせた残高の数値を書きます。
例えば、合計試算表では現金借方7,500、貸方2,500だったため、差し引きで借方5,000となります。
なので、残高試算表には借方の方に5,000を記入します。
こちらも借方と貸方の貸借合計は一致します。
合計残高試算表はどうなるのか?

合計残高試算表は先ほどの二つの試算表を合体させたもので、合計の数値と残高の数値を両方記入します。
こちらも貸借の合計は一致します。
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