- 入金、出金、振替伝票って何?
- 伝票の問題をいつも間違える。
そんなお悩みを解決していきます。
- 入金、出金、振替伝票について分かる。
- 試験によく出る問題が解ける。


3伝票制とは?
3伝票制とは、簿記における伝票制の一種で、「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」の3つの伝票を使用して取引内容を扱う伝票制です。
仕訳帳の代わりにこの伝票を使用している企業も多く、簿記3級ではこの3伝票制が試験範囲となっております。
これらの伝票には、
- 入金伝票:入金の取引に使う
- 出金伝票:出金の取引で使う
- 振替伝票:入出金のない取引に使う
という役割があります。
では、1つ1つ解説していきます。
①入金伝票
入金伝票とは、あらかじめ借方に「現金」と書いてある伝票です。

入金伝票を用いる場合には、必ず借方に現金がくるということになります。
例えば…
商品50万円を現金販売した。
現金 | 500,000 | 売上 | 500,000 |
この場合、使う伝票は借方に現金と書いてある入金伝票になります。

②出金伝票
出金伝票とは、あらかじめ貸方に「現金」と書いてある伝票です。

出金伝票を用いる場合には必ず貸方に現金がきます。
例えば…
商品50万円現金で仕入れた。
仕入 | 500,000 | 現金 | 500,000 |
貸方に現金が来ているので、使う伝票は出金伝票になります。

③振替伝票
振替伝票は、現金取引以外の取引に使う伝票になります。
例えば…
商品50万円を掛けで仕入れた。
仕入 | 500,000 | 買掛金 | 500,000 |
この場合は現金取引ではないので、使う伝票は振替伝票になります。

伝票のよく出る問題
入金伝票、出金伝票、振替伝票の使い分けについて説明してきました。
試験ではこれらをミックスした問題が出題されます。
例えば…
商品50万円を仕入れ、代金のうち30万円は現金で支払い、残額は掛けで支払った。
ならば、仕訳は以下のようになります。
この場合、実はやり方が2つ存在します。
- 掛けと現金分けて考えるやり方。
- 掛けで払った後に、掛けを取り崩し現金を計上するやり方。
それぞれ見ていきましょう。
①掛けと現金分けて考える
皆さんが普通に思いつく仕訳は以下のような仕訳だと思います。
仕入 | 500,000 | 現金
買掛金 |
300,000
200,000 |
これを伝票へ記入するとこうなります。

②掛けで支払った後、現金に振り替えるやり方
2つ目のやり方は、先に掛けで払っておいて、あとで現金を支払うやり方です。
こちらはなかなか思いつく方は少ないと思います。

仕訳にするとこうなります。
仕入
買掛金 |
500,000
300,000 |
買掛金
現金 |
500,000
300,000 |
借方と貸方の買掛金は相殺され、結果分散して考えるやり方と同じになります。
試験ではどちらのパターンが出るか分かりませんので、どちらのパターンもできるようになりましょう。
まとめ
- 3伝票制とは、「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」の3つを用いた伝票制である。
- 入金伝票は、借方に「現金」と書いた伝票で、入金時に使う。
- 出金伝票は、貸方に「現金」と書いた伝票で、出金時に使う。
- 振替伝票は、現金取引がない場合に用いる伝票である。
- 試験には、①掛けと現金を分けて考えるやり方
- ②一度掛けで支払い、後から現金に振り替えるやり方の二種類でる。
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