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- 損益振替について分かる


損益振替
損益振替とは一言で言うと、PL科目を0にし、集計するための仕訳です。
期中には膨大な数の取引が行われるため、期末では費用と収益を集計しなければなりません。
▼期中
仕入(費用) | 100 | 買掛金 | 100 |
売掛金 | 300 | 売上 | 300 |
▼期末
損益
売上 |
100
300 |
仕入(費用)
損益 |
100
300 |
↓相殺↓
損益 | 200 |
全ての費用と収益を損益の勘定に振り替え、次期に持ち越さないように「0」にし、当期の利益がどのくらいあるのかを算出することができるのです。
上の仕訳では、損益振替をして相殺していくと、貸方損益200になることが分かります。この会社は1年で200円儲かったということです。
もしここで借方に「損益200」が来た場合、200円の赤字ということになるのです。
ちなみに、ここで算出された損益の値は、「税引前の当期純利益」の値です。
損益勘定を繰越利益剰余金に振り替える
上記のように収益と費用を集計して損益勘定に振り替えたら、今度は損益勘定を繰越利益剰余金勘定に振り替えます。
損益 | 200 | 繰越利益剰余金 | 200 |
翌期の期末時にも、収益と費用を集計し、損益勘定→繰越利益剰余金という流れで振り替えていきます。
繰越利益剰余金は、こうして毎年毎年振り替えられ、以下のように累積していきます。
▼×1年決算
損益 | 200 | 繰越利益剰余金 | 200 |
▼×2年決算
損益 | 300 | 繰越利益剰余金 | 300 |
▼×3年決算
損益 | 500 | 繰越利益剰余金 | 500 |
\×4年期首の繰越利益剰余金は1,000円!/
損益を繰越利益剰余金に振り替えるときのポイント
上記のように損益振替をして、繰越利益剰余金が貸方(貸方に損益勘定)がきた場合、収益が多いことになるので1年の経営成績はプラスになったということになります。
つまり当期純利益です。
▼当期純利益
損益
売上 |
100
300 |
仕入
損益 |
100
300 |
損益 | 200 | 繰越利益剰余金 | 200 |
反対に、費用が収益を上回った場合、経営成績はマイナスだったということなので、繰越利益剰余金は借方にきます。
つまり、当期純損失です。
▼当期純損失
損益
売上 |
300
100 |
仕入
損益 |
300
100 |
繰越利益剰余金 | 200 | 損益 | 200 |
このように、どちらに繰越利益剰余金がきたかによって「当期純利益」か「当期純損失」か判断できるので、しっかり見ておきましょう。
純資産と決算整理仕訳:まとめ
- 繰越利益剰余金→損益勘定から振り替えられ、毎年累計していく。
- 損益→決算時に、収益と費用を損益勘定に振り替え、PL科目を0にする目的で使われる勘定科目。
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